三上延インタビュー

シリーズ累計200万部突破「ビブリア古書堂の事件手帖」 三上延インタビュー | ダ・ヴィンチ電子ナビ

無人島に持っていくならという質問にさいとうたかを『サバイバル』、ジャン・ジュネ『恋する虜』とともに『食物漫遊記』を挙げている。

実用書にもなりそうだから。眠るところに不自由していないなら、種村季弘『食物漫遊記』。


食物漫遊記 (ちくま文庫)

食物漫遊記 (ちくま文庫)

『東海道寄り道紀行』(河出書房新社)

東海道寄り道紀行

東海道寄り道紀行



「ラパン」(ゼンリン)に連載されたものを中心にまとめられた単行本未収録の紀行エッセイ集。収録作と初出は以下の通り。

  • 「水源は富士山」の錯覚 狩野川流域(「ラパン」1998年11月号、東海道寄り道紀行 1)
  • 奈良王の隠れ里 富士川・早川を上って西山・奈良田温泉へ(「ラパン」1999年1月号、東海道寄り道紀行 2)
  • 湯中浮遊の極楽 奥大井の旅(「ラパン」1999年5月号、東海道寄り道紀行3)
  • 天竜の支流 花祭の里紀行(「ラパン」1999年7月号、東海道寄り道紀行 4)
  • 今昔木曾街道繁盛記 名古屋駅から中央線へ(「ラパン」2000年冬号、東海道寄り道紀行 5)
  • 奥美濃 花奪い祭りの里 美濃白山馬場への道(「ラパン」2000年春号、東海道寄り道紀行 6)
  • だじゃの木訪問記 美濃・揖斐川流域(「ラパン」2000年夏号、東海道寄り道紀行 7)
  • 足助街道 塩の道 矢作川・巴川流域(「ラパン」2001年冬号、 東海道寄り道紀行 8)
  • 塩の道・星の糞 水窪から青崩峠へ(「ラパン」2001年夏号、東海道寄り道紀行 最終回)
  • 妖怪かワニか 川の町・三次散策 JR三江線・三次駅(「ラパン」1999年3月号、種さんの町歩き紀行)
  • 列車は我輩と同年配 高山本線奥飛騨列車旅行(「ラパン」1999年秋号)
  • 鬼ノ城 古代山城と桃太郎伝説(「ラパン」2000年秋号)
  • おむすび温泉 倉真温泉+法泉寺温泉(「うるおい倶楽部」1998年1号、温泉気分)
  • 金色の極楽浄土 芝川・瓜島温泉(「うるおい倶楽部」1998年2号、温泉気分)
  • 縮地気妖の怪(「群像」1988年9月号)

「ラパン」の号数表記が変化しているのは隔月刊から季刊へ変わったため。「うるおい倶楽部」は静岡銀行発行のPR誌。同誌掲載のエッセイはもうひとつある。「兵どもが夢のあと 松崎・桜田温泉」(「うるおい倶楽部」1999年3号)。本書には残念ながら収録されなったが、『伊豆の國』刊行会編『伊豆の國 第2集 特集 温泉』(木蓮社、2000年11月21日発行)に再録されている。

伊豆の国〈第2集〉特集 温泉

伊豆の国〈第2集〉特集 温泉

表象文化論のアトラス@MARUZEN &ジュンク堂書店渋谷店

『ヴァールブルク著作集 別巻1 ムネモシュネ・アトラス』(ありな書房)の刊行を記念してフェア「表象文化論のアトラス」が7月31日まで開催中。
http://before-and-afterimages.jp/news2009/2012/06/623-731.html

田中純、大橋完太郎、鯖江秀樹、小澤京子各氏の選書リストはPDFでも公開されている。
http://before-and-afterimages.jp/news2009/2012/07/post-170.html

種村先生関連の書目として、田中氏が『迷宮としての世界』、『畸形の神 あるいは魔術的跛者』、大橋氏が『バルトルシャイティス著作集 1 アベラシオン』を挙げている。

畸形の神 -あるいは魔術的跛者

畸形の神 -あるいは魔術的跛者

「知」の落ちこぼれーー山口昌男山脈

無用亭(山口昌男)編『山口昌男山脈 古稀記念文集』(私家版 限定500部)に収録。存在は知っていたが、古書検索してもまったく出てこなかった。ようやくオークションで入手。内田魯庵山口昌男を重ね合わせた人物スケッチ。

 とすれば、この本の中で、そして現実の東京の町中で、風のような速度で走り回りながら花々の花粉を媒介しているのはヘルメス的人間なのだ。内田魯庵はもとより、山口昌男その人が、ヘルメスのように夜の闇にまぎれて、無価値を価値に、醜悪を快楽に、錫杖の一閃によって変える。さてこそ、毎度見慣れた光景ながら、スリリングにもいかがわしい山口流魔術に、平成のヒマ人はこの度も堪能するのである。



私以外にも「知」の世界で脱落し失業しても、身体を使う職人に転業して生きていけそうな男が、すくなくとも今の日本にもう一人はいる。友人の人、山口昌男はこういうときにこそつきあってくれる人だ、とかねて思ってはいたが、それがその通りになりそうだとは、うれしい。たのもしい。

(近刊)『東海道寄り道紀行』(河出書房新社)

「ラパン」の連載を中心にしたものとのこと。

ドイツ文学者、評論家にして温泉マニアの貴重な単行本未収録紀行文集。東海道周辺から、奥飛騨、山陽方面まで。お湯、鉄道、民俗の旅。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309021218/

吸血鬼幻想(対談)

萩尾望都『コトバのあなた マンガのわたし 萩尾望都 対談集 1980年代編』(河出書房新社)に対談「吸血鬼幻想」が収録された(未入手)。初出は「ユリイカ」1980年1月号。『異界幻想 種村季弘対談集』(青土社)にも収録されている。

異界幻想―種村季弘対談集

異界幻想―種村季弘対談集

電子書籍で読める種村季弘

いまのところ『食物漫遊記』『迷信博覧会』の二冊。『迷信博覧会』はWindows PCでのみ読めるようだ。